Borle Plants(ボーレ プランツ)

2023/05/08 16:48


ボーレプランツのブログ、今回のテーマは「風」です。

植物を育てるときは、水やりや日当たり、肥料はもちろん大切ですが、「風」を意識することで、さらに育てやすくなると思います。

この「風」は「風通し」と言い換えても良いかもしれません。さっそく「風」の意外な役割について紹介していきます。


植物にとって大切な「風」の役割とは?

自然界の植物は、どんな強風でも家の中に入れてもらうこともなく、たくましく育っています。

一方、室内で育てる植物はなかなか風に当たる機会がありません。しかし、植物のためには適度に風に当てることも必要です。

風の役割には、主に次のようなものがあります。


・植物を強くさせる


ある大学でケヤキの苗に右側から風を当てる実験が行われ、予想のとおり、風の当たる右側の根が発達しました。

次に、左右同じような根を張らせようと、支柱を立てて風を当てたのだそうです。すると支柱を立てた苗にはほとんど根を張らなかったのだそう。

これは「植物が風を感じ、倒れないように根を張っている」ことの表れです。


・蒸散を促進させる


植物には、葉から水分を出す「蒸散」というしくみがあります。

蒸散で水分が排出されることは、根が水を吸い上げることにつながります。

蒸散で失われた水分を得ようとして、根が水分を吸い、このときに水分だけでなく養分も吸収されます。

その蒸散を助けるのが「風」です。風に吹かれることで、気孔(葉の表面にある小さな穴)が開いて蒸散が促進され、根は水や養分を吸い上げることにつながります。

ただし、強すぎる風では、蒸散で奪われる水分が根から吸収する水分を上回り、負担になります。植物に適した風は「そよ風」程度と言われています。


・害虫を防ぐ

植物につく害虫は、一般的に風が苦手だと言われています。風のある場所では、虫が好む暖かさや湿度が失われるため生息しにくいのです。害虫対策として薬剤も普及していますが、まずは風通しに気をつけることが、害虫予防になります。


観葉植物に上手に風を当てる方法

お部屋の観葉植物や多肉植物のためには「毎日窓を開けて換気をすること」がおすすめです。でも、寒い冬や出かける時には窓を開けっぱなしにするわけにもいきません。

換気がむずかしかったり、窓がないときにも、観葉植物に風を当てる方法を3つ紹介していきます。


1.サーキュレーターを使う

                                

近年では、サーキュレーターがエアコンの効率を良くすることが知られ、安価な商品もたくさん出回っています。

冷暖房の空気を部屋中に回すことができるということは、サーキュレーターは植物にとって風通しの良い環境を作れるということです。

植物のためにサーキュレーターを使うとしたら、気になってくるのはサーキュレーターの電気代ではないでしょうか?

製品のワット数により異なりますが、一例を紹介します。


  25Wの製品を18時間の使用

         →30日間の電気代は160


というデータが見つかりました(2022年の情報より)。

8時間サーキュレーターを使った電気代は意外と安く、5.4円ほどなのだそうです。1ヶ月160円ほどの電気代であれば、安心してサーキュレーターを使えそうです。

植物のためには、窓を閉め切る冬にこそサーキュレーターを使うのがおすすめです。風量や風向きには気をつけて、そよ風程度に風当たりになるように工夫してみてください。

 

2.定期的に屋外に出す

屋外では、無風ということは少なく自然の風が吹いています。サーキュレーターを回さなくても、外に出せば風に当てることができます。

室内で育てている植物にとって、いきなり強い風に当てることは急激な環境の変化になり、負担をかけてしまいます。そよ風程度の日を選び、外に出すようにしてください。


3.空気のこもる場所には置かない


窓のある部屋に植物を置けば、毎日でも換気ができます。

しかし、窓のない所に植物を置いてしまうと、換気ができず、植物にとってはリスクの高い環境になってしまいます。

具体的には、トイレ、洗面所、浴室などは窓がなかったり、小さな窓があっても開ける習慣がないことが多いようです。

窓がない所に観葉植物を置いている場合は、置き場所自体を別の場所にした方が植物にとっては安心です。

小窓があるときには定期的に開け、新しい空気を入れるようにしてください。

 

室内の観葉植物にやってはいけないこと


室内の観葉植物や多肉植物に風を当てるための3つの方法をお伝えしました。

その補足として、「観葉植物にやってはいけないこと」もお伝えしておきたいと思います。

それは、

 「エアコンの風に当てること」です。

温風、冷風ともに、敏感な植物にとっては大敵です。これは、蒸散が盛んになりすぎて、植物の水分が奪われるためです。

観葉植物はエアコンの当たらないところに移動させるか、置き場所が変えられないときはエアコンの設定を工夫してみてください。風量を弱めにして、熱すぎる温風や冷たすぎる冷風にならないように温度設定にも気をつけましょう。


植物も人も、風通しよく過ごしましょう

今回は、植物と風の関係についてお伝えしました。人間にとって心地よい風は、植物が元気に育つためにも大切な存在です。

ボーレプランツで扱う植物はすべて養生期間を設け、換気にも気をつけて育てています。

当ショップでお求めの植物の風通しについては、いつでもCONTACT欄からお問い合わせください。